波多野歯科医院は一生付き合っていただける歯医者に選ばれるべく10年保障を行っており、お子様からお年寄りまで多くの患者様の歯を治療させていただいております。
最近は子どもがごく小さいうちから歯並びを気にする親御さんが増えています。特に「自分の歯並びが悪いから遺伝するのではないか?」と心配されるようですが、乳歯が生えそろう3歳くらいまでは矯正の必要はありませんし、治療を行う歯科医もほとんどいないと思われます。多少咬み合わせが悪くても、50%ほどは生えそろうまでに自然に治ることが多く、また、3歳以下では器具を使った治療の必要性を理解させることは困難であることなどからです。
乳歯が揃うと歯並びや咬み合わせ、あごの状態などが安定し、状態がはっきりとわかるようになるので、目安は3歳を過ぎた頃と言えるでしょう。
乳歯が生えそろうまでは歯並びを気にすることはないとはいえ、まったく何もしなくてもよいというわけではありません。
赤ちゃんはだいたい生後6カ月くらいで歯が下の前歯から生え始めます。1歳までの間に吸啜(母乳育児)をしっかりしておくと、免疫力や脳の発達が促進されるだけでなく、歯並びに関係する口輪筋が鍛えられます。同様の効果が期待できるため、指しゃぶりもさせておきましょう。常用を避ければおしゃぶりでも構いません。鼻呼吸の習得にも有効です。
前歯が生えてきたら前噛み、奥歯が生えてきたら奥噛みが練習できるような離乳食を食べさせます。背筋や首の筋肉、関節を鍛える意味で、1歳半くらいまでは四つ這いもさせておいてください。避けるべきことはうつぶせ寝や口呼吸です。
おしゃぶりはもちろん、指しゃぶりもやめさせましょう。「ながら食い」や早食いにならないよう、噛むことに集中できる食事環境を整えてください。うつぶせ寝だけでなく、片側だけで噛んだり、頬杖をついたりするクセにも要注意です。また、噛むときにクチャクチャ音を立てていませんか?これは口呼吸によるものです。常に口が開いていることから咀嚼音がはっきりと聞こえるのです。
5歳以降の乳歯後期に、歯と歯のすき間が目立つことがあります。「すきっ歯?」と思ってしまうかもしれませんが、実はこの時期に歯のすき間があるのはむしろ正常なのです。乳歯に比べて永久歯は1.2~1.4倍の大きさがあります。乳歯のときに歯並びがきれいに揃っていると、永久歯が生えてくるときに充分なスペースがないため、乱杭歯(叢生)になりやすくなります。
下顎犬歯と第一乳臼歯の間のすき間を霊長空隙、前歯の間のすき間を発育空隙と言います。現代人は硬いものをあまり食べなくなったため、あごがあまり発達していません。そのためこれらのすき間がなくなり、歯並びが悪くなることが増えたと考えられています。
子どもの矯正治療の目安は3歳くらいですが、早い時期に始めるとそれだけ体への負担は小さくて済みます。
3歳児健診の歯科検診時に反対咬合(受け口)と診断された場合、かかりつけの歯科医院に相談することで、ムーシールドによる自宅での矯正を行うことができますので覚えておきましょう。
第1次成長期(6~12歳くらい)は、あごの成長を調整しながら矯正をすることが可能なので、お子様の体への負担が少なく済む時期でもあります。乳歯の時期にきちんと治療すれば、その後の永久歯の歯並びも整えやすくなります。
最も大事なのは、子供の歯並びの良し悪しは親のケアにかかっているということです。
歯医者は治療を行うことはできますが、日々の予防となる親御さんによる仕上げ磨きが最も大事となりますので、お子様の歯の将来のためにも子供の歯に気を配ってあげる、ということを忘れないでください。
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