波多野歯科医院はインプラントの先駆者として常に新しい技術を取り入れつつ、一般歯科治療も行う地域(埼玉)に根付いた歯科医院です。
昔だと歯列矯正は子どもがするものという考え方で、例え歯並びが悪くて悩んでいても大人には必要がないとされていました。日本ではもともと歯を見せることを「はしたない」「下品」とする風潮があり、口元を手で隠したり、古くは鉄漿をしたりするなどしていたためか、歯並びをさほど重要視していなかったという文化的背景もあります。
しかし、生活の欧米化に伴い、「歯並びが悪いと外国で恥をかく」という情報が入ってくると、その意識も変わり始めました。20年ほど前に、当時30代後半の女流作家が歯列矯正を始めたことがその先駆けと言えるかもしれません。若い女性に影響力があったため、彼女に触発されて歯並びを治すことを考えた、実際に始めたという人もいたのではないでしょうか。彼女のエッセイによると、抜歯をしたり自宅ではヘッドギアを装着したりと大変だったようですが、その努力の甲斐あって、美しい口元を手に入れたそうです。
その他に、女性の美意識そのものが向上したことが挙げられます。最近は40代になっても若々しさやおしゃれ心を失わず、結婚しても子どもが産まれても、「女磨き」を怠らない女性が増えています。歯列矯正も自分を美しく見せるために必要とあればためらいません。
また、健康の面からも歯列矯正は注目されています。男女を問わず、歯周病や虫歯の治療・予防の一環として行う以外にも、頭痛や肩こり、耳鳴りや腰痛といった体の不調が咬み合わせを治すことで改善することがわかってきたためです。
大人になってから歯列矯正を始める場合に、もっとも大切なのは「何のために矯正するのか」という目的をはっきりさせることです。自分がどのようになりたいのか、どうなれば満足なのかということを明確にしてから歯科医にかかりましょう。
歯の状態をチェックしてもらった上で、治療が本当に必要なのか、矯正以外の方法は考えられないかなど、疑問に思うことは納得がいくまで相談してから治療を始めることが必要です。
大人の場合は、あごの成長が完了しているため、治療計画が立てやすいのですが、その反面歯が動くのに時間がかかるというデメリットがあります。治療器具は裏側矯正や、下あごだけを通常のブラケットにするハーフリンガルなどの目立ちにくいものが主流になってきました。また、最近は従来よりも治療期間が短くすむインプラント矯正やコルチコトミー(促進矯正法)、最短6ヶ月で完了するHIスピード矯正などの方法もあります。
従来ならば歯列矯正には2年ほどを要しますが、スピード矯正は特殊な方法でその半分程度に短縮することができます。比較的新しい方法であるため、対応できる矯正歯科や症例が限られますが、結婚式や就職試験などの期日までに治したい人に向いています。
インプラント矯正は骨に埋め込んだインプラントを固定源としてワイヤーを通す方法です。
コルチコトミー(促進矯正法)はわりと新しい技術で、歯槽骨に溝をつけて歯の動きを促進します。歯茎に切れ目を入れてブラケットを装着する必要がありますが、手術としては簡単なものです。骨の強度が高まり、矯正後の戻りも少ないと言われていますが、まだ実施例が少ないことが難点です。
HIスピード矯正はこの二つの方法を併用する矯正法で、治療期間が最も短くすみます。
歯列矯正は何歳でも始められます。40代、50代であれば歯のメンテナンスやその後の歯の健康を保つためにも、歯並びを治しておくことは意義があると言えます。ただし、歯周病や虫歯など、歯や歯茎の状態によっては難しいこともありますので、口の中に気になる点があれば早めに相談することをお勧めします。
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